たびらくのロゴ

台湾・霧社の5つの見どころを解説!日本人なら知るべき事件の場所へ

台湾の霧社と聞いて、皆さんは何を浮かべるでしょうか。
過去の残酷な出来事を知る方は、今となっては少ないかもしれません。
霧社事件と呼ばれるその事件があった場所は、今台湾の観光地となっています。
日本人ならぜひ訪れてほしい場所です。

霧社ってどんな場所?

霧社は、台湾南投県仁愛郷の中心地。
先述した、霧社事件の発生の地として知られています。

早春には、毎年桜が咲き乱れることから「桜都」とも呼ばれており、特にこの時期には多くの観光客で賑わいます。
自然も豊かで、山の中に現れる碧湖は絶景です。

そして、霧社事件は日本人なら知っておくべき悲惨な事件。
台湾の日本統治時代の歴史を語る上で避けては通れない出来事です。
台中など、近くを訪れた際には、その事件の跡地である霧社にも足を伸ばしてほしいと思います。

霧社へのアクセスは?行き方を解説

霧社に一番近い台湾の都市は台中になります。
台中から霧社へは、バスでのみアクセス可能。
直通バスはなく乗り換えが必要です。

数人で行動される方や、ご年配の方と一緒の場合は、タクシーを利用されるといいかもしれません。それなりに距離があるため、運転手さんにまずは相談してみてください。

霧社への行き方1. バスを利用

台中駅の一階にあるバスターミナルから、日月潭行きの南投客運バス(6670号)に乗り「埔里バス停」下車。
その後、松崗行きの南投客運バスに乗り換え「霧社バス停」下車になります。
(※松崗行き以外にも、6つの路線が霧社に停まります。埔里バス停でご確認ください。)

所要時間は、台中から埔里まで約1時間。埔里から霧社まで約50分。
料金は、台中から埔里までNT$140.00。埔里から霧社までNT$83.00です。
(※ICカードは割引あり)

※台中からのバスは、路線により「埔里」に停車しない場合があるので要確認!また、「埔里」へは台中駅の近くにある「干城バス乗り場」からもアクセス可能(6670号または6899号)です。

霧社への行き方2. タクシーを利用

タクシーを利用する場合は、谷中市内から1時間15分〜2時間で到着することができます。
それなりに距離があり、高速道路を利用する事になりますので、料金や道の混み具合等、まずは運転手さんに相談することをおすすめします。

※台湾のタクシーは、1.25kmまで初乗り運賃(NT$70.00)、その後は250m毎、または時速5km以下で1分40秒毎にNT$5.00ずつ加算されます。

霧社の見どころ1. 霧社事件の残酷さを心に刻む

霧社事件とその背景

霧社事件。
日本統治時代の1930年10月27日、セデック族のモーナ・ルダオを中心とした原住民により、霧社公学校で行われていた運動会が襲撃され、その場にいた子供や女性も含む日本人132人と、日本人に間違われた台湾人2人が殺された事件のこと。
しかも、その多くが首を刎ねられて殺されるという、恐ろしく悲惨な事件です。

その背景には、事件の20日前に日本人巡査が原住民の若者を殴打した事件や、日本語の強制、過酷な労働、日本人と原住民の女性との問題など日本側の対応に原因があったとされています。

この事件自体とても悲惨なものですが、その後の日本側の報復、武力による鎮圧のやり方も納得できるものではありません。
そして、その後発生した第二霧社事件は更に悲惨な状況を招きます。

霧社事件を学ぶには

霧社抗日英雄紀念公園では、モーナ・ルダオの像や抗日英雄像などがあり、事件について学ぶ事ができます。
また、舞台となった小学校は、今は電力会社の敷地になっており中を見ることは出来ませんが、事件の際に刎ねられた首が並べられていたという徳龍宮へ向かう階段など、周辺には事件に関係した場所がいくつか残されています。

この事件は、台湾映画「セデック・バレ」にも描かれておりその背景を知る事ができます。
この場所を訪れるにあたり参考にしていただき、それぞれが、この事件について今後も心に刻まなければいけない何かを、現地にて感じ取っていただけたらと思います。

霧社の見どころ2. 南投縣自然史教育館で先住民について学ぶ

南投縣自然史教育館は、仁愛高級農業職業学校の付属施設。
この地域の先住民について学ぶ事ができます。

主な先住民は、タイヤル族、セデック族、ブヌン族の三部族。
こちらの施設では、部族たちの文化財を中心に展示しており、その数は400以上になります。
また、1階には先住民の衣装を体験できるコーナーや、国立自然科学博物館の巡回展の展示スペースがあり、更に地下1階には、原源流伝常設展を展示。霧社事件についての展示パネルやバーチャル紋面が体験できます。

紋面は、先住民族が成人の証として顔に入れる入墨のことで、女性は、機織りができて初めて紋面を入れる資格が得られたとのこと。そして、その後結婚が許されたそうです。

日本統治時代に禁止されてしまい、現在、紋面の保持者は2018年時点で2人だけとなっています。
この貴重な文化遺産、学び、体験してみてはいかがでしょうか。

霧社の見どころ3. 初春に咲く紅桜を見に行く

霧社は、別名「桜都」と呼ばれるほどに桜が咲き乱れる場所。
毎年1月の終わり頃になると、中部南投県埔里と霧社を結ぶ全長約23キロの道路と霧社の村に、5000本を超える紅桜が開花します。

この紅桜は、台湾の桜守と呼ばれる王海晴さんが、ご自身の定年後に30年以上かけて植え続けてきたもの。
もともとは桜の名所だった霧社ですが、国民党時代に道路拡張を理由に次々と切り倒されてしまったそうです。
その裏には、桜は軍国主義のシンボルだという理不尽な理由があったからとの事。

また、霧社事件から85年の節目の年である2015年には、日台文化交流の一環として、霧社の街に桜を植えるプロジェクトがスタート。このプロジェクトでは、毎年100本の苗木を日本から送り続けるとのことです。
2020年は植樹から5年後の年。きっとこの年にはたくさんの桜が咲き乱れているはず!
王さんの紅桜と共に、次の春に訪れてみてはいかがでしょうか。

霧社の見どころ4. 山の中に現れる碧湖の美しさに感動する

出典:Instagram

中華民国の初代総統である蒋介石が、生前この地を視察で訪れた時、
壮観な山々に囲まれた緑色の湖の美しさに感動し、「山々に緑色の宝石をはめ込んだようだ」と表現したことから、碧湖と呼ばれるようになったこちらの湖。

清境農場の周辺の舗道や、徳龍宮から眺める事ができます。
車で移動されている方は、霧社から萬大に向かう国道83号線沿いから眺めるのがおすすめ。

こちらの碧湖は蒋介石がつけた美名で、元の名はワンダ貯水池と呼ばれています。
標高1,100メートル、ダムの高さは114メートルの水力発電用の貯水池です。

その為、時期によっては水が少なくおすすめできません。
雨季が過ぎた頃の6〜8月、晴れた日の午前中が眺めるのに最適。
すばらしい山々と美しい緑色の湖のコントラストに出会う事ができます。

霧社の見どころ5. 近い将来移転する廬山温泉に入浴する

出典:Instagram

廬山温泉は、台湾で最も高い場所にある温泉地。
温泉ホテルや土産物屋、レストランが立ち並ぶ人気の観光地でした。

しかし、約10年前からの度重なる自然災害により、渓流に面した建物が土石流により破壊。
営業を停止せざるを得ない施設が出てきます。また、その影響から観光客も急減。更に営業停止のお店が増えていきます。

現在も土砂崩れしやすい山に囲まれているため、今後の被害も考え温泉地、住民まるごとの移転が決定しているそうです。

そんな廬山温泉は、以前のような活気こそありませんが、名所である吊橋は、災害の傷跡を残しながらもまだ谷の両脇に立っています。
頑張って営業を続けているレストランやホテルもまだあります。
霧社に訪れた際には、移転する前の廬山温泉にぜひ訪れてみてください。

※現地の状況などにより、全ての施設がいつ廃止になってもおかしくはありません。行かれる前に要確認!お願いいたします。

霧社周辺のおすすめグルメ3選

霧社のある南投県は、豊かな自然環境を生かした農業が盛んな場所。
キノコやタケノコなどの山菜料理をはじめ、イノシシや鹿肉などを味わうこともできます。
また、良質な水源に恵まれているため、紹興酒の生産も盛んです。

台中から霧社へ行くには少々時間がかかるため、拠点となる途中の街、埔里へ宿泊される方も多いのではないでしょうか。
ここでは、その埔里と霧社の街で味わえるグルメをご紹介いたします。

おすすめグルメ1. 酒郷埔里で紹興酒を楽しもう!

霧社に行く際、拠点になる埔里の街。
その埔里は良質な水源に恵まれており、昔から紹興酒の生産地としても知られています。

建物の1階は様々な売店が並んでおり、2階はミュージアムになっています。
1階の売店では、紹興酒のほか、紹興酒入りのソーセージやアイスキャンディーなども販売。
ソーセージはなかなかの評判です。
また、有料で紹興酒の試飲も可能とのこと。

また、2階のミュージアムでは、酒工場の歴史や原住民の酒文化など紹興酒に関して学ぶ事ができます。お酒をどう嗜むかのプロセスなど、解説もありユーモアたっぷり。
年代物の甕がずらりと並ぶ通路は圧巻です。
お酒好きの方は、つい味わってみたくなるのではないでしょうか。

おすすめグルメ2. 漢方の効いたサンドイッチ?阿娘&阿爹夾心豆干

阿娘&阿爹夾心豆干は、霧社のバス停を降りた道沿いにある夾心豆干が人気のお店。
豆干とは豆腐を干した食べ物のことです。

甘辛く煮詰めた豆干に、コリアンダーとザワークラウトがたっぷり詰まった夾心豆干は5段階の辛さから選べます。
もう1つの鍋には茶卵が煮られており、こちらは漢方薬の効いた少々くせのある卵。

台湾のメディアにも色々取り上げられているこちらのお店。
せっかくなので両方とも試してみてはいかがでしょうか。

おすすめグルメ3. 振松記米粉で名産のビーフンを堪能!

出典:Instagram

埔里の街は、米粉(ビーフン)の名産地でもあります。
振松記米粉は、数ある米粉のお店の中でも人気のお店。

おすすめは米粉湯と鍋炒米粉。
青菜類や小菜も豊富に揃っているので、米粉を食べる前に紹興酒と一緒にいかがでしょうか。

場所は、先述した酒郷埔里のすぐ近く。
価格もお手頃です。

日本との関係を感じずにはいられない霧社

霧社を観光していると、日本統治時代と深く関係してはいるものの、日本とのつながりを感じずにはいられない場所だという事がよくわかります。

残酷極まりない霧社事件は今後も語り継いでいかなければならない事件の一つ。
こういった多くの歴史の中には、その時はどうしようもなかった事もあるのかもしれません。
しかし、今後はこういった事が起こらないよう願うばかりです。

様々な過去の思いから植えられている霧社の桜。この桜がずっとこの先も咲き誇っている限り、それが両国が平和でいられることの証になるかもしれません。
皆さんも、台湾に行った際にはぜひ訪れてみてください。